書面ではなくWEB上で契約を締結することは、法的に有効なのでしょうか

契約締結の方式は、書面でなくとも、口頭、Eメールのような方式の他、クラウド上で契約締結することも認められています。
これを「契約方式の自由」と言います。
契約方式の自由は、日本の私法(民法など)の原則である契約自由の原則の一つとして認められています。

WEBで締結できない契約類型はありますか

秘密保持契約、雇用契約、業務委託契約など、一般的に利用されている契約類型は基本的にはWEB上で締結することが可能です。
もっとも、ごく一部の法令により、紙の書面で合意することが義務付けられている場合があります。紙の書面化が必要な類型は例えば以下のようなものがあります。
定期借地契約(借地借家法22条)
定期建物賃貸借契約(借地借家法38条1項)
※通常の賃貸借契約はクラウド上で契約締結が可能です。
投資信託契約の約款(投資信託及び投資法人に関する法律5条)
一般消費者と対象とした、訪問販売、電話勧誘販売、連鎖販売、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引における書面交付義務(特定商品取引法4条など)但し、事業者向けのものは除きます。

原則として紙の書面が必要と明記があるものの、電磁的記録での契約締結が許容される契約(例:連帯保証契約)もあります。

適切な権限者が締結を行うにはどのようにすればよいでしょうか

契約締結権限者以外の方が、権限者からの委任・承認なく会社を代理してWEB上で契約締結した場合、無権代理(民法113条1項)となります。
シー・スリー株式会社では、以下のいずれかの方法により、適切に契約締結しております。
確認方法 契約締結権限者(代表者)自身が送受信を行う方法
契約締結権限がある者(代表者)を送信宛先に含める方法
なお、合意書類を他の契約締結権限者(代表者)に転送する方法は対応しておりません。

なぜ印紙税がかからないのですか

WEB上で契約を締結した場合、印紙税は一切かかりません。
印紙税は紙で契約締結した場合にのみ発生するものであり、電子契約で締結した場合には、印紙税は発生いたしません(印紙税法2条)。
国税庁は「電磁的記録」により契約締結した場合には印紙税が発生しない旨明確化しており、E-mail、FAX等での契約締結に関しても印紙税は発生しないものとしています。国税庁のウェブサイトでも「電磁的記録」により契約締結した場合には印紙税が発生しない旨が明確化されています。

契約締結した書面をプリントアウトする場合
印紙税は契約書の「原本」に対して課税されるものです。WEB上で契約締結した場合には、PDF文書が原本となり、当該文書をプリントアウトしたとしても、原本の写しには課税されず、印紙税は発生しません。

税法に基づく保存義務にはどのように対応すればよいでしょうか

税法上の保存義務
注文書、契約書、領収書、見積書等の取引情報に係る書面は、紙の書面で7年間保存することが定められています。(法人税法施行規則59条、67条)
電子契約の場合には、電子契約を行った電磁的記録を出力した書面を保存することによって保存義務を満たします。(電子帳簿保存法10条但書)